借地権は、価値があるのに市場で流通しづらい資産の代表格です。相続を機に売却を考えても、一般の不動産会社では「買い手が限られる」「地主さまの承諾が要る」と敬遠され、半年以上動かないというご相談は珍しくありません。この記事では、借地権が売れにくい理由と、実際に動かすための3つの出口を解説します。
なぜ借地権は売れにくいのか
理由は主に3つです。
譲渡には地主さまの承諾(承諾料)が必要で、交渉が難航しやすい
住宅ローンが付きにくく、買い手の現金負担が大きい
築古の建物が残っていると、解体・建替えの手間とコストが買い手に重くのしかかる
これらが重なると、借地権は「価値はあるのに動かない資産」になってしまいます。逆に言えば、この3つのどれかを外してあげれば動き出すということです。
打開の鍵は「出口の設計」にある
借地権が動かないのは、買い手にとってのハードルが残ったままだからです。そのハードルを誰が引き受けるかを決めれば、話は前に進みます。買い取る側が承諾交渉・解体・建替えまで引き受けられるなら、売る側は待つ必要がなくなります。出口を先に設計することが、借地権を動かす最短ルートです。
実際の手順:3つの出口
大田区で、築45年・約30坪の木造戸建てが建つ借地権を動かしたケースでは、1つめの方法をとりました。それぞれの出口を順に見ていきます。
不動産会社が直接買い取る。買い手を探す期間がゼロになり、確定した金額でスピーディーに現金化できる。
底地とセットで整理する。完全な所有権に戻せば住宅ローンが使え、買い手の層が広がるため評価額そのものが上がる。
条件を整えてから売る。接道や建物の問題を先に解消することで、買い手の数が変わり手取りが増えることがある。
1つめの出口では、借地権を買い取ったうえで地主さまと交渉して底地もあわせて取得し、所有権の更地に整理。長く住まわれてきた建物を解体し、エリア需要に合った建売戸建てとして再生しました。半年以上動かなかったご相談が、確定した金額での現金化につながっています。
借地人さま・地主さま・新たな住まい手——三方にとってプラスになる「出口」を設計することが、私たちの役割です。
結果として何が変わるか
売主さまは、動かなかった資産を確定した金額で現金化できます。地主さまにとっては底地を整理する機会になり、完成した住まいは新たなご家族のものになります。誰か一人が得をする形ではまとまらないのが借地の問題ですが、全員にプラスがある形なら動き出します。
確認しておきたいポイント
地主さまとの関係は良好か。(承諾交渉の難易度が変わります)
底地の所有者に売却の意向があるか。
建物の状態と、解体費用の目安。
相続まであとどのくらい時間があるか。
どれも自分では調べにくい項目ですが、逆に言えば専門家に聞けばすぐ分かる項目でもあります。
同じようなお悩みはありませんか
「相続が近い」「地代の負担が重い」「売りに出したが動かない」——借地権はあきらめる前に、出口の選択肢を並べてみてください。判断材料が増えるだけで、見え方が変わります。当社は建物や権利関係を整理する前の状態でも買い取りのご相談をお受けしていますので、そのままの状態でご相談いただけます。査定・ご相談は無料です。